偽善は悪か

 

大災害や大事件が発生した時、人の行動は二種類に分かれる

一つは問題を解決するために、働きかけること

もう一つはそれを他人事と捉えて、何も関与しないこと

 

 

何も関与しない人にも様々事情があることと思うが

自分に見返りが無いのに赤の他人に何かする意味がない

と考えて、意識的に何もしないという人は一定数いると思う

 

あるいは、自分ができることなどたかが知れているから

と、端から諦めている人もいるかもしれない

 

そして、そういう人に限って何か行動を起こしている人に対して

「なんだか偽善っぽくて嫌だ」

と、あたかもそれが悪事であるかのような言い方で批判する

 

しかし、形はどうあれ何らかの行動を起こした人は

何もしないと比べたら間違いなく問題解決に貢献している

 

行動の動機は必ずしもきれいなものばかりじゃないかもしれない

言葉を選ばずに言えば、人のために何かをしている自分に酔っていたり

芸能人がイメージアップのために取り組んでいたり

就職活動の際のエピソードを作るために慈善活動に参加したり

 

「困っている人がいたら助けるのが当たり前」

と、本気で思って助けに行く人は多くないかもしれない

でも、動機が不純な「偽善」だとしたらそれは悪なのか?

私は、「偽善も善」だと思う

 

これは視点を変えるとわかりやすいと思うのだけど

仮に自分が被災者だとして

不純な動機で助けに来てくれる人と

自分のポリシーを貫くために助けにこない人と

どっちを嬉しいと思うだろうか

 

私は動機はどうあれ助けてくれる人に感謝をする

多分殆どの人がそうなんじゃないだろうか

 

ベンジャミン・フランクリンという偉人の言葉に

「言葉はその人の賢さを表し、行動はその人の真意を表す」

というのがある

 

不純な目的のためでも

他人のために自分の時間と労力を割いて行動する人は非難されるべきではない

 

そういう人を見習って

小さくても自分にできることを探して行動に移せる人になろうと思う